窓用エアコンをすべり出し窓につける : 前編

窓用エアコンを、通常では取り付けできない種類の窓に付けられました。方法を紹介します。

後編(付属取付枠での固定編)もあります。

窓用エアコンが取り付けできる通常条件

夏の暑さが年々厳しくなっています。
私の部屋は強い西日の当たる小さい部屋で、真夏は部屋全体が熱され、夜に窓を開けても室温が下がらない過酷な環境でした。
もちろん普通のエアコンの設置も考えましたが、壁に設置スペースがあっても、

  • 室外機の設置が難しい(二階・直下に置けない)
  • エアコン専用コンセントの電源工事が必要
のため、設置が困難でした。
(特に工事費用だけでエアコン本体以上の金額になりそうなので、諦めていました。)

そのような条件でも付けられる『窓用エアコン』というものがあるのを知りました。 室外機なし・通常のコンセントで使え、窓に設置するだけで使えるとのこと。
しかし窓用エアコン、横開きの窓(引き違い窓)にしか付けられないとのこと。
引き違い窓はこういう普通の窓です。
引き違い窓
※画像引用:YKK-AP エピソードII NEO

一方、問題の部屋の窓は、ハンドルで窓を回転させて開くタイプの窓(縦すべり出し窓)で、この種類の窓には付けられると言われていません。
縦すべり出し窓
(YKK-APのエピソードという窓のようです)
インターネットのQAサイト等の情報でも、「付かない」との回答しか見当たりませんでした。
救世主に思えた窓用エアコンも、この部屋では使えなそうだと分かりました。

ポータブルクーラーというものも購入し3年位試行錯誤しましたが、吸排気の処理が必要・本体自体が発熱するため、設置を工夫しても結局部屋を冷やすことはできませんでした。

窓用エアコンをすべり出し窓につけている人がいた

年々暑くなり今年はもう限界、と思う中、あるブログ記事に辿り着きました。

還水平アーク:窓用エアコンを取り付けた

こちらの方は、すべり出し窓に窓用エアコンを設置して使用されておりました!
うまく工夫して窓に固定できれば、使用して快適に過ごせるとのこと。

この記事に勇気付けられ、チャレンジしてみました。
ポータブルクーラーで一度勉強料を払っていますが、逆に二度目の投資も怖くありません。

窓用エアコン購入

早速購入。
購入したのはコロナ社のウインドエアコン CW-1621(WS) という機種です。

この手の空調機ではトップメーカーのコロナ社の製品で、安心感があり、また他社製品より運転中の騒音が少ないそうです。

コロナ社では他にも、冷房能力の高い製品・付加機能が付いた上位モデルがありますが、

能力については、部屋が小さいことから普通の出力で大丈夫だろう、付加機能は、最上位製品に付いている「換気機能」(普通のエアコンにもほとんどついていない)は、外が涼しい時には電気代節約になりそうで気になりましたが、
普及モデルで値段もこなれていること、近くの量販店で現物があり即購入できたので、この製品にしました。

設置

事前に、サイズ的にはある程度入りそうだと調べていましたが、問題になりそうなのが赤の2箇所。
設置で邪魔になりそうな箇所
開錠時に張り出す鍵のレバーが引っかかりそうなのと、右下の開閉ハンドル機構部分も邪魔になりそうです。
鍵部分

考えていても仕方ないので、設置してみます。
持ち上げて入れてみると…
仮設置
すっぽり入りました!
懸念していたロック部分もハンドル部分も、うまく避けてピッタリ収まっています。ハンドルはちゃんと回転でき窓の開閉が問題なくできます。
鍵部分を回避
ハンドル部分を回避
しっかり奥まで入っており、重心が後ろ側なのでぎりぎり窓枠に乗っかった状態でも倒れません。(バランスが際どく安定感はないので、指一本で支えて写真撮っています)
重心確認

試運転

早速実力を試してみます。
実はこの時点で、全然冷えなかったポータブルクーラーと冷房能力が一緒(1.6kW)であることに気付き、一抹の不安がよぎりました。
本体背面から排気するため、運転開始前に後ろの窓を開けておきます。

運転開始すると、すぐに冷風が出てきます。
窓の隙間を塞いで30分位運転すると、部屋全体が冷えました!
排気の熱風はパッキンによりほとんど入ってきませんし、本体の室内側の部分はほとんど発熱しないため、冷風により室温が下がっていきます。
どこでもクーラーとは全くの別物です。
部屋が小さいからかも知れませんが、普通のクーラーと遜色のない冷房能力です!
ついに、暑い夏に打ち勝てそうです!

さらなる試み

あとは本体をしっかり固定する必要があります。
目に入ったのが、標準付属の固定枠。元々縦すべり出し窓には使えない枠ですが、短時間で仮設置が上手くいったので強気になり、「ダメ元でこの枠を使ってみよう」と考えました。

⇒後編に続きます。